九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町で12年間町長を務めた…

西日本新聞 社会面 野村 創

 九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町で12年間町長を務めた岸本英雄氏が4月、亡くなった。私が唐津支局に着任した2018年8月は、ちょうど岸本氏の退任時期と重なり、初対面が12年を振り返る退任インタビューとなった。「あんたが新しい支局長ね」と人懐っこい笑顔で応じてくれたのを思い出す。

 賛否はあったが、岸本氏の原発推進の姿勢は一貫していた。「町には太陽光も風力発電もあるが、不安定。原子力が一番安定したエネルギーではないか。この信念は死ぬまで変わらない」。このインタビューでそう語り、今年1月にお目にかかった際も「将来のエネルギー計画に原発は必ず必要」と力を込めた。

 福島第1原発の事故後、日本は脱原発を模索したが、9年が過ぎてもまだ、その未来像を描き切れない。「原子力より優れたエネルギーが見つかりましたよ」。岸本氏に報告できるのは、いつの日になるだろうか。 (野村創)

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