軽症者ホテルの選定難航 長崎県、周辺住民の不安強く

 新型コロナウイルス感染者で軽症と無症状の人たちの隔離、療養に充てるため、長崎県が借り上げる宿泊施設が決まらない。県内の8医療圏にそれぞれ設ける計画だが、長崎市内では“内定”したホテルの周辺住民が反対を表明するなど選定は難航しているもようだ。

 「宿泊療養施設の運営につきましては、県が万全を期して行ってまいります」。地元に配布された中村法道知事の名前入りの文書には、感染者は検査で2度の陰性が確認できないと退所できない、ごみの管理は徹底する-など運営方針が記されている。

 県は医療崩壊を防ぐため、102床の専門病床は重症者と中等症者用に確保し、症状が軽い人向けに宿泊施設を準備する。住民たちもその方針には賛成しているが、「居住エリアから離れた場所にしてほしい」「公共施設を活用してはどうか」との声が上がる。県担当課は医療機関が近くにあることを条件としており、安全確保に努める姿勢を示しているが、不安は解消されていない。

 県内では4月18日以降は新たな感染は確認されていない。だが停泊中のクルーズ客船で140人超のクラスター(感染者集団)が発生、県医師会が「医療危機的状況宣言」を出したことも住民の不安を強くしているようだ。

 県が応募した施設はベッド付きの洋室が50部屋以上(離島部は20部屋以上)あり、それぞれバスとトイレを備えることが条件。壱岐を除く7医療圏で計23施設(計2096部屋)の応募があり、目標の千人分は突破している。

 こうしたホテルの活用は他県でもみられ、神奈川県では運営の一部を自衛隊が担当。福岡県は「住宅地から離れ、外出自粛で人出が減っている」との理由で福岡市のJR博多駅前などのホテルを確保している。(野村大輔)

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