「チャンスはハゲおやじ」日本のアンデルセンの名言を一冊に

西日本新聞 大分・日田玖珠版 鬼塚 淳乃介

 「継続は力なり」「童話は人生最初の哲学書」-。大分県玖珠町と町教育委員会などは、日本のアンデルセンと呼ばれた町出身の童話作家久留島武彦(1874~1960)の名言や教育哲学を記した「チャンスはハゲおやじ-久留島武彦の心を育てる名言集」(四六判179ページ、梓書院、税込み1650円)を出版した。著者で、久留島武彦記念館の金成妍(キムソンヨン)館長は「家で久留島先生の精神について学び、言葉について考えるきっかけにしてほしい」とアピールする。

 久留島は生涯で約200万人以上に童話口演を行った。その中で信じ合い、助け合い、違いを認め合うことの大切さを説いた。昨年の生誕145周年に合わせて金館長が3年前から執筆を進め、今年の「こどもの日」に合わせ出版した。

 名言集では、久留島の著書約660冊の中から「人生を助ける言葉」と「教育に生きる言葉」の計20個を選び出し、その意味を解説した。

 タイトルの「チャンスはハゲおやじ」もその一つ。ギリシャ神話のチャンスの神様は前髪しかないから、通り過ぎてしまうと決して捕まえることはできない。だから「チャンスをものにするには準備が重要なんだ」という人生訓を、分かりやすく説いた久留島の至言の一つ。記念館にも掲示されており、来館者の多くも興味を示すことから選んだという。

 巻末には、作家松本清張をはじめ、「赤毛のアン」を翻訳した村岡花子など著名人との関わりや、久留島の口演を聞いた人へのインタビューも掲載。久留島の人となりも紹介している。

 出版を記念し、新型コロナウイルスの影響で11日まで休館している同館はホームページで「私を支える言葉」を募集している。言葉は、葉っぱを模した紙に書かれて館内に展示される。金館長は「不安の募る毎日だからこそ、自分を支える言葉を考え送ってほしい」と呼びかける。全国の書店やインターネットで購入できる。同館=0973(73)9200。 (鬼塚淳乃介)

大分県の天気予報

PR

大分 アクセスランキング

PR

注目のテーマ