休業要請緩和、大分でも日常そろり 高校再開、検温し美術館へ…

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う大分県の休業要請が11日、一部解除された。県立高校では約3週間ぶりに生徒たちが登校。県立の美術館や図書館もオープンし、パチンコ店も再び営業を始めた。密閉、密集、密接の3密を避けるなど感染防止を徹底しつつ、経済活動を進める「新しい生活様式」での日常が始まった。

 県立中学・高校42校は4月8日に一度再開したが、感染経路不明の感染者が相次ぎ、同17日から休校に。県教育委員会は今回、学年ごとの分散登校を実施。授業もクラスを半分に分けて行い、登校前の検温や校舎内の消毒などの感染防止策を各校に義務づけている。

 日田市の日田三隈高では午前8時ごろ、2年生138人が次々と登校。級友との久しぶりの再会に、生徒らはマスクの下で笑顔をみせた。田代巴暖(はのん)さん(16)は「久しぶりにみんなに会えてうれしい。服飾の授業で、みんなと服を作るのが楽しみ」と語った。

 生徒らは体温など健康状態を記した紙を提出し、休校中の課題に関するテストを受けた。同校では分散登校により、12日は3年生、13日は1年生が登校する予定。宮原徹校長(58)は「生徒らの顔は落ち着いており、休校期間を経て成長したようだ。感染対策をしながら、慎重に教育を充実させたい」と語った。

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 休館していた県内5カ所の県立文化施設もオープンした。大分市の県立美術館では開館5周年を記念し、同館設計者の建築家坂茂さんの企画展が開幕。来館者は入り口で手指の消毒やサーモグラフィーカメラによる体温測定などをした後、ゆっくりと館内を巡った。

 同市の原田鈴代さん(72)は「楽しみにしていた。また中止になるかもと思い、急いで来た」。友永智男館長代理(54)は「やっと開館にたどり着けた。(消毒などは)観覧者に安心してゆっくり見てもらうための対応。ご協力いただきたい」と話した。

 県立図書館(同市)も本の貸し出しや返却を再開。利用者には1時間程度の利用を呼び掛ける一方、雑誌・新聞コーナーでの閲覧や学習室などは「多くの人が触れ、滞在時間も長くなる可能性が高い」として利用を禁止している。

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 新型コロナ特措法に基づき、県が4月24日からパチンコ店などに出していた休業要請もこの日、県外利用者の入場制限などの条件付きで解除された。

 中津市のパチンコ店では午前10時の開店前から30人ほどの客が並んだ。正午ごろには駐車場に100台ほどの車が止まり、その大半は大分ナンバー。北九州や福岡ナンバーなど県外ナンバーの客には警備員が声を掛けて運転免許証で住所を確認。県外在住と分かれば入店を断っているという。

 県遊技業協同組合によると、加盟店全112店舗がこの日、営業を再開した。組合は「県外客お断り」の看板を作成し、福岡県境の日田市、中津市の各店舗から順次配布。県外ナンバー客への声掛けのほか、店舗内では稼働する台を1台置きにしたり、席の間に仕切りを置いたりするよう加盟店に呼び掛けている。中には、入店時に客を検温している店もあるという。

 同組合の近藤一男専務理事(72)は「再開に安心した一方、感染対策をしっかりしていこうという気持ちが強い」と強調。県は今後、職員が各店舗を訪ね、感染防止が徹底されているか確認する。 (鬼塚淳乃介、井中恵仁、岩谷瞬、吉川文敬)

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