手間暇惜しまず70年 福岡・久留米の甘納豆

西日本新聞 くらし面 佐藤 弘

 金時豆に小豆、エンドウ豆、黒大豆、紫花豆、斗六豆…。いずれもふっくらした食感と優しい味わいで、豆によって異なる風味がまたよし。これに良いお茶があれば、一服後の仕事もはかどりそう。1950年の創業以来70年、伝統の釜炊き製法を貫く福岡県久留米市本町の石橋製菓3代目、石橋正浩さん(39)の甘納豆である。

 ガラス越しに見学できる、店舗奥の加工場には、三十数個の大釜がズラリ。「もっと工程を短くするやり方もあるけど、うちは全部手作業。煮豆を釜から釜へと移動させるのも、全部滑車です」

 工程を聞いた。水に浸した豆を、皮が破れないように炊くのに5~10時間。砂糖や水あめなどで作る蜜に豆を漬けて煮詰める蜜漬けには2~5日。冷ましては炊く作業を何度か繰り返して甘みを浸透させる。豆の種類、その年の出来具合、季節…。石橋さんが職人の勘で微妙に時間を変えつつ、どれも5~7日がかりで仕上げるという。

 「味を考えたら極力、添加物は使いたくないから、創業以来このやり方。家族経営だからできるんでしょうが…」

 どれもお薦めだけど、私の一押しは、大ぶりの大黒芸豆にきな粉をまぶした「きなこ花豆」(380円、120グラム)です。 (佐藤弘)

 ▼石橋甘納豆 小豆、斗六豆、金時豆、青エンドウ豆、塩花豆、紫花豆などのほか、栗、芋などの甘納豆も。ネット通販価格は小サイズ250円から。詰め合わせにも対応。石橋製菓=0942(32)6665。

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