中洲のクラブで少しずつ築いた蓄え…「イエスの方舟」1000万円寄付

西日本新聞 井崎 圭

中洲のクラブで少しずつ蓄え

 新型コロナウイルスの影響で困窮する子どもを支援しようと、福岡県古賀市を拠点とする聖書研究グループ「イエスの方舟(はこぶね)」が、子ども食堂や困窮家庭に食料を配給するフードバンクなど複数の団体に計1千万円を寄付した。代表の千石まさ子さん(87)らは「弱い立場の子どもに悲しい、ひもじい思いをさせたくない」と、昨年末に閉店した福岡市・中洲のクラブ「シオンの娘」の営業で少しずつ築いた蓄えから捻出した。

 方舟は、まさ子さんの夫の剛賢(たけよし)さん(故人)が主宰した共同生活を送りつつ聖書を研究するグループ。約40年前、家庭の悩みなどを抱えて身を寄せる女性が増え、その親とトラブルになった。メンバーは東京から逃避行を続け、騒動の収束と前後して福岡で生活の糧を得る手段として「シオンの娘」を開業。約38年間営業した。

 中洲の店を畳んだ後、今春に福岡市東区にカラオケダイニングを開業予定だったが、コロナ禍で7月まで延期に。今は蓄えを切り崩しながらの生活だが、ひとり親家庭が経済的に困窮する現状や、満足に食事をとれない子に向けた子ども食堂が休止に追い込まれるケースが西日本新聞などで紹介されるたびに心を痛め、寄付を決めたという。

 寄付を受けた福岡県内のフードバンクの代表者は「思いは確かに受け取った。子どもの未来のために使いたい」。千石さんは「心は小さい頃につくられる。今後もなにがしかの支援をしたい」と語った。

(井崎圭)

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