苦境の歓楽街に“駆け込み寺” 「助かる店も助からない」代表の思い

西日本新聞 岩谷 瞬

複雑な申請手続き、手弁当でサポート

 新型コロナウイルスの影響で苦境に立つ大分県最大の歓楽街・大分市都町の有志が14日、「コロナ対策支援室」を設立する。国や県、市の支援制度を町内の飲食店などに周知し、煩雑な申請手続きをサポートする。助け合って危機を乗り越えようという独自の取り組みで、代表理事を務める酒類販売業、佐藤俊孝さん(55)は「都町の『駆け込み寺』として安心感を与えられれば」と力を込める。

 都町では3月、飲食店に勤める30代女性の感染が確認された。周辺の店では予約キャンセルが続出。その後も、自粛ムードの高まりなどから客足は戻らず、休業に追い込まれた店も少なくない。

 都町には飲食店やスナックなどが計約800店舗あり、ビルオーナーでもある佐藤さんにも「店を閉じたい」との相談が届く。「支援制度が分かりづらく、敬遠する人が多い。これでは助かる店も助からない」(佐藤さん)との思いから、支援室を企画した。

 飲食店や不動産会社、タクシー会社、ビールメーカーなど23社・団体が協力。町内のホテル1階に事務所を置き、スタッフ3人が常駐する。当面は相談を受けた町内の飲食店に対し、支援制度の申請に必要な資料作成などをサポートする。終息の見通しが立てば、テークアウトの支援活動なども行う。運営費は協力金や市の補助金でまかなう。

 12日に大分市で設立説明会を開き、約30人が出席。佐藤さんは「都町の明かりを消さぬよう、自分たちでできることをやっていく」。スナックのママでつくる「華都会」の長尾淳子会長は「経営が厳しく心折れそうな店も多い。皆で支え合っていきたい」と話した。

(岩谷瞬)

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