「動物の居場所守りたい」 ピクニカ共和国に支援の輪

西日本新聞 筑豊版 福田 直正

飯塚市、ネットで運営資金募る

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休園が続き、経営が悪化している民間動物園「ピクニカ共和国」(福岡県飯塚市)への支援の輪が広がっている。警察に「落とし物」として届けられるなど、行き場を失った動物を受け入れてきた同園が4月下旬、インターネット上で寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めたところ、すでに300人以上が協力。感染終息はいまだ見通せないが、山本雅一園長は「支援の気持ちに応え、なんとしても施設を維持したい」としている。

 2000年にオープンした同園では現在、ヤギやモルモットなど約60種約400匹が暮らしている。一部の動物とは餌やりなどを通じて触れ合うことができ、同園は警察に届けられた動物や、廃業したペットショップの動物なども引き受けてきた。

 収入の柱は入園料と移動動物園の出張料。だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2月末ごろから移動動物園が相次いでキャンセルとなり、4月7日の政府による緊急事態宣言後は来園者も激減。感染予防のため10日に臨時休園としてからは、収入ゼロの状態が続いている。

 同園によると、動物の餌代や飼育設備の光熱費、人件費など毎月の運営費は最低でも150万円。移動動物園に使う車両4台のうち2台を売却し、敷地内で刈った草を飼料として活用するなど経費を切り詰めてきたが、3~5月は年間売上高の5割近くを稼ぐ大切な時期だけに、経営への打撃は深刻という。

 「動物たちの居場所を守りたい」。苦境の中、飼育員が提案したのがCFだった。4月20日、動物の餌代と治療費のため、150万円を目標に寄付を募り始めたところ、県内外から支援が寄せられ、3日間で目標額を突破。初日に夫婦で寄付をした中間市の会社員市丸将史さん(43)は「給付金など人間の生活には支援があるが動物にはない。園の力だけではどうしようもない事態に、いてもたってもいられなくなった」と振り返る。

 同園は、獣舎の修繕や保温装置の改修費確保を目的に加え、残った期間も協力を呼び掛けている。山本園長は「開園できるようになっても、すぐ元の状態には戻らないだろうし、(来園者が少ない)冬に向けた蓄えができなかった影響は大きい」としながらも「再び、元気な動物たちの姿を楽しんでもらえるように頑張りたい」と話している。

 寄付は6月19日まで、CFサイト「READYFOR」で。寄付額に応じて、同園のオリジナルアクセサリーなどを贈る。同園=0948(26)4822。

(福田直正)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ