「久々に会えてうれしい」活気じわり 解除初日…九州の街角は

西日本新聞 社会面

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の解除から一夜明けた15日、九州7県では休業していた大型商業施設や飲食店が続々と営業を再開した。各地とも雨が降るあいにくの天候だったが、一部ではにぎわいもみられた。ウイルス感染を防ぎながら、日常生活を再開させる新たな日々が始まった。

1ヵ月ぶり買い物喜ぶ

 午前8時すぎ 福岡市・天神。通勤客の姿はこの日もまばら。緊急事態宣言の期間中は自宅にこもっていたという福岡県那珂川市の山田和代さん(63)は「今から仕事の面接。人混みを避けるため日程を遅くしてもらったら解除初日になった」と足早に去った。

 同10時ごろ 唐人町商店街(福岡市中央区)では大半の店が営業し、多くの客でにぎわった。4月末からテークアウト限定で営業するすし店「桧がき」には約30人が列を作り、20分余りでほとんどの商品が売り切れた。夫と経営する桧垣香菜さん(41)は「週明けから通常営業を再開できそう」と声を弾ませた。

 アミュプラザ鹿児島(鹿児島市)は約1カ月ぶりに営業を再開。開店前に間隔を空けて並んでいた鹿児島県霧島市の女性(32)は「思ったより人が少ない。一応、感染予防で消毒液を持参してます」。

 佐賀県唐津市の水野旅館でも、スタッフ十数人が料理の仕込みや清掃に追われた。「1カ月ぶりの営業。身が引き締まります」と女将(おかみ)の立花史子さん(61)。

 正午すぎ 福岡市役所周辺。この日はスマートフォンゲーム「ポケモンGO」で珍しいキャラクターを入手できたといい、男性(33)は「これだけ多くのプレーヤーが集まるのは久しぶり」と驚いていた。

 午後1時すぎ 複合商業施設「みらい長崎ココウォーク」(長崎市)で化粧品を購入した主婦(42)は「1カ月ぶりの買い物。再開してうれしい」。

 4月に特別見学通路が完成した熊本城(熊本市)では「県外から人が集まる可能性がある」と一般公開は当面見送る方針。ウオーキング中の女性(71)は「残念だが、遠目に見ながら気分転換します」と話した。

 同2時20分 佐賀県の山口祥義知事が県庁で宣言解除後の方針を説明。県境をまたぐ移動について「日常生活圏としての通勤や買い物などは3密に注意してほしい」と呼び掛けた。

間隔空けて「乾杯!」

 同5時20分ごろ 福岡市・中洲ではナイトクラブやスナックが引き続き休業要請の対象に。福岡県田川市の男性(63)は「密集する店舗の休業は仕方ないが、早く本来のにぎわいが戻ってほしい」と期待した。

 同7時ごろ 福岡市・天神の屋台「博多っ子純情屋台喜柳」は、客席の間隔を空けて営業を再開。のれんをくぐった同市の会社員加覧真紀子さん(33)は「街に屋台の明かりがあるだけで元気になる。大将や常連さんとも久々に会えてうれしい」。

 同9時ごろ この日から午後8時以降の営業も再開した福岡市中央区の居酒屋「旬の味 博多の味 まいど」。オーナーの足立幸さん(49)は「先行きは不安だが、お客さんへの感謝の気持ちを込めて営業したい」。

 同区のタイ料理店「ガムランディー」には、グラスを傾けるカップルの姿も。会社員の男性(34)は「こうして飲めるようになったのはうれしいけど、人が混む場所はまだ怖い」と話した。

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