九州各地、巣ごもり脱出もそろり慎重 緊急事態解除後初の週末

西日本新聞 一面

 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が解除されて初の週末となった九州では16日、感染防止策を講じた上で再開された観光地や商業施設に家族連れなどが繰り出した。天候も悪く、各地の人出は多くはなかったが、巣ごもり生活から脱した人々が久しぶりの外出を楽しんでいた。

 長崎県佐世保市のハウステンボスは、県内客に限って一部営業を再開した。来園者に入場口で検温を実施し、園内のドアノブやボタンを素手で触らないようティッシュを配るなど予防を徹底した。2月末から休園や再開を繰り返してきたが「ウイルスへの知見が深まり、県内客限定なら開けてもいいと判断した」と坂口克彦社長。年間パスポートで週に数日は訪れるという同市の船山ひとみさん(65)は「この日を待っていた」と笑顔を見せた。

 大分市美術館は約2カ月ぶりの再開で、開幕が延期されていた作品展が始まった。来館者には名前や連絡先を記入してもらい、マスクの着用やアルコール消毒を要請。訪れた同市の公務員勝木美香さん(49)は「宣言が解除されても外出には後ろめたさがあった。作品に触れることができて気持ちが和んだ」と話した。

 れんが造りの建物が人気の北九州市の門司港レトロ地区は、雨の影響もあってか行き交う人はまばら。長年付近を散歩しているという男性(79)は「休日の人出としては、新型コロナの前の半分以下ではないか」と話した。名物「焼きカレー」の店の男性店員は「すぐに人の動きが戻るわけじゃない。人々に安心感が出てくるまで気長に待つしかない」と淡々と語った。

 福岡県内では4月上旬から休業していた百貨店や大型商業施設が再開し、福岡市博多区のキャナルシティ博多では一部店舗が再開。同区の女性(37)は6歳の娘にワンピースを購入し「インターネットで買うのもいいけど、やっぱり娘に試着してもらいたい。一緒に選びながら買うのがいい」と買い物を楽しんだ。

 全館の営業を再開した同市・天神の岩田屋本店では、開店時に約20人が並んだ。ただ客足は鈍く、来店した同市中央区の会社員岡本淳一さん(48)は「もっと人が集中するかと思っていたが、ガラガラだった」。店の感染防止策を確認してから来店したといい「感染が怖いので、慎重に行動したい」と語った。 (新型コロナ取材班)

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