「新たな人のつながりを」 多久市まちづくりプロデューサー池田さん

西日本新聞 佐賀版 梅本 邦明

 佐賀県多久市の京町商店街沿いにあるコミュニティースペース「reco:plays(レコ プレイス)」を拠点に、市のまちづくりに関わる池田隆臣さん(31)。「新しい人の流れやつながりが生まれたらいい」。イベントの立案や、空き家を活用した開業支援を手掛けている。

 鹿島市出身。25歳の時、打ち込んでいた音楽活動の知人に誘われ、FM佐賀のふるさと応援番組のパーソナリティーに就いた。2014~19年は多久市の担当になり、地元の飲食店や人、行政の取り組みを紹介した。「音楽で街を盛り上げよう」と観光地や四季の催しを盛り込んだ「多久の歌」を作詞作曲。曲は夕方の学校の下校時間に合わせ、今も市が流している。

 多久の印象は「個性的で情熱的な人が多い。店やイベントを立ち上げて地元活性化への熱意を感じる」と言う。“よそ者”である池田さんを歓迎してくれる懐の深さもある。

 地元と関わった縁で、中心市街地の活性化に取り組む一般社団法人「たく21」から委託され、昨年7月に市まちづくりプロデューサーになった。

 「右も左も分からなかった」という中で不安もあったが、手探りの中で昨年12月、市まちづくり交流センター「あいぱれっと」の開設5周年記念イベントを担当。行政や民間のいろんな意見を調整するのに苦労しながら、鍋料理の提供、雑貨の販売、音楽ライブを企画した。約1200人が来場し、「無事に終わってほっとした。みんなの笑顔を見られてうれしかったし、次につながる」と手応えを感じた。

 今年2月には多久駅近くの38店舗を紹介するパンフレットを作成。造園業や飲食店、時計店などを取材し、働く人の写真を盛り込んだ。「店の人の顔が見えるような、ぬくもりのある冊子にしたい」というこだわりからだった。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、多久の飲食店も売り上げが落ち込んだ。このため支援策として食事の持ち帰りを推進する情報サイト「食TAKUプロジェクト」を4月上旬に発足。鮮魚店や居酒屋、弁当店などを掲載し、「一人でも多くの人に店を知ってもらい、コロナ収束後に来店してほしい」と願う。

 大型イベントは自粛を余儀なくされている。「来てくれとも言いづらい状況で、まちづくりが難しい」。今後は地元の人を取り上げる動画の配信を検討する。「みんなで力を合わせて一つになり、多久を活性化させたい」

(梅本邦明)

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