「排卵日まで3日連続」じゃなくていい【しもじもの話】

西日本新聞 くらし面

 少子化や不妊の問題が取り沙汰される中、平均初婚年齢は男性が31・1歳、女性が29・4歳に上昇したこともあり、最近では早めに妊活(妊娠活動)に取り組むご夫婦が多いようです。

基礎体温や市販の排卵検査薬で排卵日を予測してタイミングを見計らったり、婦人科医に超音波検査やホルモン検査でより正確に排卵日を予測してもらい「今晩、夫婦生活を持ってください」と勧められたり。

 でも実は、そんな日に夫に届く「お仕事お疲れさま。早く帰ってね」のメッセージや、その夜の「今度こそ赤ちゃんを授かれますように…」の期待の一言が、夫へのプレッシャーになります。その時に限って勃起障害(ED)になる男性からの相談が、泌尿器科では増えているのです。

 妊娠可能期間は通常、排卵日までの6日間。特に排卵当日までの3日間に性交があれば妊娠の可能性が最も高くなります。「今夜よ」と言われるけれども、必ずしも排卵日じゃなくてもいいんです。前日や前々日でもOKです。

 さらに婦人科医から「今晩から3日間、毎晩夫婦生活を持ってください」とより強いプレッシャーをかけられることも。いくら「頑張って」と言われても、晩婚化で夫の年齢も上がっています。協力する気持ちはあっても、その通りできる人とできない人がいます。もし妊娠できなければ、「3日連続でできなかった俺が悪い」と責任を感じてしまいます。そんな夫からの「何とかなりませんか」という相談も増えています。

 米国の研究に、妊娠可能性は1月経周期当たり毎日の性交で37%、隔日で33%、週1回は15%というデータがあります。これを基に日本の婦人科では、妊娠の可能性を最も高めようと「排卵日までの3日間に毎日」という性交の勧めが行われているようです。

 でもそれは男性への不必要なストレスになり、かえって逆効果。妊活に悪い影響を与えます。妊娠のためには可能性の高い期間内に1回は必要です。2回だとよりいいです。でも必ずしも3日連続じゃなくていいんです。妊活がストレスにならないように工夫することが大切です。 (泌尿器科医・池田稔)

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