「救われた命だから」臓器移植の啓発動画、19歳の思い

西日本新聞 医療面 井上 真由美

 「臓器移植で救われた命だから、ドナーの方と合わせて2人分の命をつないで生きていく」。肝臓移植を受けた経験のある福岡市の大学生安坂優汰さん(19)が、移植医療の普及や理解促進を呼び掛ける「グリーンリボンキャンペーン」のウェブサイトに登場し、自らの体験や思いを語っている。

 キャンペーンは賛同した企業や団体が展開。サイトには、移植医療の基礎知識や移植体験者の声などが紹介されている。安坂さんのインタビューは今月1日、約4分の動画と記事がアップされた。

 現在、移植に携わることのできる看護師を目指して福岡県内の大学に通う安坂さん。中学生のときに肝臓の難病「原発性硬化性胆管炎」が判明し、「将来的には臓器移植しか助かる道はない」と告げられた。急変して入院後、しばらくして移植が実現した。

 高校はほとんど休まず通い、修学旅行や部活動など「普通の高校生活」を送ることができた。インタビューでは、移植前や入院生活の苦しさ、移植後の生活、臓器提供者(ドナー)への思いを率直に語っている。

 日本臓器移植ネットワークによると、心臓や腎臓、肝臓などの移植を希望する人は約1万4千人。そのうち移植を受けられる人は年間約400人と2%程度だ。平均待機期間は肝臓の場合で約1年4カ月に上る。

 安坂さんは「同世代の若い人たちが、臓器移植が遠い出来事ではなく、自分がドナーにもレシピエント(移植を受けた患者)にもなり得るんだという現実感を持って考えるきっかけになれば」と話す。「グリーンリボンキャンペーン」のサイト

 (井上真由美)

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