高森町、電子申請を支援 不慣れな事業者向け窓口開設 持続化給付金

西日本新聞 熊本版 佐藤 倫之

 国の新型コロナウイルス対策の一つ「持続化給付金」を巡り、電子申請しか受け付けていないため、パソコンやスマートフォンを持たない熊本県阿蘇地域の高齢事業者に、困惑が広がっている。生活が困窮する中、相談窓口の電話はつながらず、熊本市まで出向いて手続きした人も。高森町は18日、役場に対応窓口を設けて支援に乗り出した。

 持続化給付金は、売り上げが前年同月比50%以上減少した中小・自営業者らが対象。阿蘇地域は農家など年配の零細業者が多く、電子手続きは不慣れ。町役場にも相談の電話が相次いでおり、入力支援を決めた。

 この日最初に訪れたのは花き農家の男性(44)。20年前からハウス約1ヘクタールで栽培しているが、イベントや慶事の自粛で出荷量は半減。パート従業員3人の勤務も縮小し、経営を何とか切り盛りしているという。

 町職員と一緒に入力作業を始めたが、約1時間かかった。男性は「こりゃ、お年寄りには酷」。6月から花の出荷最盛期を迎えるが「資金をやりくりしながら、どこまで経営を維持できるか」と悩ましそうだった。

 国は電子申請に不慣れな人など向けの申請サポート会場を全国に設置。県内では熊本、荒尾、玉名、人吉、水俣、天草の6市で24日までに開設予定だが、阿蘇市郡は含まれていない。

 パソコンもスマホも持たない阿蘇市の自営業者(74)は、4月の前年売り上げが約56万円だったが、今年は約5千円になった。コールセンターにはつながらず、市や県に相談しても要領を得ない。「ホームページを見てくださいと言われるが、それが開けないのに…」

 知人の助言を受けて13日、熊本市の会場に行き、やっと手続きができた。車で往復4時間、手続きに1時間を要した。妻と2人暮らしで、蓄えと年金でしのぐ生活が続いているという。

 阿蘇市商工会によると、事業者から相談の電話が連日相次いでいるという。高木立事務局長は「高齢の事業者が多い阿蘇地域にも、サポート会場が必要だ」と訴えている。 (佐藤倫之)

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