高齢者の医療・介護情報を一元化 北九州全市で6月開始

西日本新聞 北九州版 竹次 稔

 高齢者の緊急搬送や入院時に備え、病名や服用中の薬などを一元化し、医療機関がいつでも確認できるモデル事業について、北九州市などは6月から全市で本格導入する。八幡東、八幡西両区で昨年11月から実施しているモデル事業では4月末までに約6500人が登録し、医療機関での活用例が増えているという。

 診療所やケアマネジャーなどが、介護サービスの要介護、要支援者(両区で約2万2千人)を中心に呼び掛け、4月末までに約3割が登録。新型コロナウイルスの影響があった3、4月も登録数を伸ばした。

 これまでに、かかりつけ医が休診中の正月に救急外来を受診した70代後半の女性について、同事業のシステムを使って処方薬や緊急連絡先を把握し、対処した事例などがあった。登録数の増加で医療機関側が当該患者の情報が得られるケースが増えているという。

 同事業は、県医師会が運用している診療情報ネットワーク「とびうめネット」を活用。県国民健康保険団体連合会のレセプト診療報酬明細書)にある病名、投薬名、要介護度などの最新情報を、同ネットに加入する救急病院などが閲覧できる。初動対応の遅れを防ぎ、適切な治療につなげるのが狙いだ。

 全7区の要介護、要支援者は約6万6千人。市地域医療課は「登録手続きは難しくない。市内のすべての高齢者に登録してもらえるよう呼び掛ける」としている。登録費用は不要で登録カードが後日送られてくる。市は6月以降、「ユーチューブ」に説明動画を投稿する。 (竹次稔)

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