一体何?不思議なオブジェ 「マカロニ星人」の正体を探ってみた

 マカロニみたいな頭にほっそりした女性のような体形の不思議なオブジェがずらり。北九州市小倉北区の紫川に架かる「中の橋」に設置された通称「マカロニ星人」は、同区の中心街でひときわ異彩を放っている。橋を通るたびに気になっていたが、この星人は一体何者なのか。正体を探ってみた。

 橋を管理する市によると、同橋が開通した1992年、白いオブジェも下流側の歩道に設置された。アルミニウム製で約8メートル間隔に計7体。高さは1メートル45センチで、台座も含めると約1メートル90センチにもなる。

 同橋を含む紫川に架かる橋10本は、90年に始まった水辺を生かす街づくり「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」で架け替えられるなどし、橋それぞれに自然にちなんだテーマが付けられた。

 中の橋のテーマは「太陽」で、市役所に近いことから、市花のヒマワリも盛り込んだデザインを「トリックアートの第一人者」であったグラフィックデザイナー、福田繁雄さん(1932~2009)に依頼した。

 福田さんは、太陽を中心に回る地球以外の七つの惑星をイメージして人形のオブジェを考案。頭部のマカロニ状の筒は、春分・秋分の日前後に太陽光が筒の空洞に差し込む設計で、筒の丸い切り口と筒部分が“ヒマワリ”の影となって歩道上に出現する。筒の向きは各オブジェで異なり、太陽の動きに合わせて影が現れるという。「宇宙七曜星の精」と名付けられた。

 同橋には他にも、遊び心に富んだトリックが施されており、下流側の歩道いっぱいに描かれたモザイク状のヒマワリは、橋のたもとに立つと浮かび上がって見える。高い建物から見下ろせば、太陽の周りに広がる「コロナ」にも見えるという。

 波打つような形の欄干は、緑豊かな北九州の山々に見立てた。山の向こうから太陽が昇り、やがて沈む眺めを市民の心象風景として表現しているという。「マカロニ星人」やその立つ橋は、市の魅力がつまった仕掛けづくしのアート作品だった。

(白波宏野)

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