ギャンブルのネット投票が急増 外出自粛が背景…依存症のリスクも

 競馬、競輪のインターネットを通じた売り上げが急増している。新型コロナウイルスの影響で無観客レースになったことや外出が制限されていることから、ネット投票会員数が伸びていることなどが背景にあるとみられるが、スマートフォンで手軽に投票できる環境は、ギャンブル依存症に陥るリスクも伴う。公営ギャンブルの各団体は、依存症啓発週間(14~20日)に合わせ、適度な利用を呼びかけるとともに、相談窓口の周知を図っている。

 小倉競輪(北九州市)では、4月29日~5月1日に行われたネットや電話投票が対象の深夜帯のレース(午後9時~同11時半)で、過去最高となる計11億9904万円を売り上げた。通常であれば「よく売れて3日間で4億5千万円ほど」(同競輪)。同じ時間帯に別会場で開催するレースがなくなったこともあり、異例の伸びを記録した。

 地方競馬でも3月以降、ネットと電話投票のみを対象にしたレースの売り上げが過去最高を記録した会場もある。日本中央競馬会(JRA)のネット投票の新規会員数は、無観客レースにすると発表した2月27日~5月10日の2カ月半で、前年同期間を大幅に上回る約27万人増。2月下旬以降、無観客となり現金収入がゼロになったもののネット投票が増えたことで、売得金は前年比90%程度をキープしている。

 世界保健機関(WHO)は、新型コロナによるストレスや不安感を解消する対処策としてゲームやギャンブルの利用に陥りやすくなり、依存症の発症リスクが高まっていると指摘する。

 公営ギャンブルの各団体は、本人や家族からの申請があればネット投票の利用停止ができる仕組みを整備している。また、公営競技5団体で組織されている全国公営競技施行者連絡協議会は、臨床心理士が電話とメールでカウンセリングを行う無料相談窓口「公営競技ギャンブル依存症カウンセリングセンター」を2018年に開設。「やめたくてもやめられない」「家族に迷惑をかけている」といった相談が寄せられており、医療機関を紹介することもあるという。

 同センターへの電話相談は事前予約=(0120)321153=が必要。予約受付時間は原則、平日午前9時~午後8時だが、当面の間は午後5時まで。 (小林稔子)

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