ブラジルでのチョウの羽ばたきがテキサスに竜巻を引き起こすかー…

西日本新聞 オピニオン面

 ブラジルでのチョウの羽ばたきがテキサスに竜巻を引き起こすか-。気象学に由来する「バタフライ効果」だ。ほんの小さな動きがきっかけとなって最終的に大きな結果につながることの例えに使われる

▼きっかけは30代の女性会社員の「つぶやき」だった。それが大きなうねりとなり、1強政権のもくろみを吹き飛ばす竜巻を引き起こした。<#検察庁法改正案に抗議します>である

▼ツイッターでは多くの著名人が反対を投稿し、弁護士や検察OBらからも非難の声が上がった。内閣支持率は急落。ネット世論と高をくくっていた政府、与党は、今国会での同改正案成立の断念に追い込まれた

▼国会は、新型コロナの感染対策と困窮する人への支援に集中すべき時だ。なのに、「不要不急」の検察官の定年延長法案を、どさくさに紛れて通そうとする政府への批判は当然だ

▼改正案そのものにも疑念が広がった。政権が検察の捜査に介入しやすくする狙いか。従来の政府見解をねじ曲げ政権に近いとされる検事長の定年を延長した脱法的人事を、後付けで正当化するために法まで変えようというのか、と

▼チョウの羽ばたきは、数々の気象要因が積み重なれば竜巻にもなり得る。もり・かけ・桜を見る会、安全保障関連法、日銀・NHK・内閣法制局のトップ人事…。安倍晋三政権が強引な政治手法を積み重ねた結果が「#の反乱」につながったのではないか。

PR

春秋(オピニオン) アクセスランキング

PR

注目のテーマ