動物のコロナ感染どう防ぐ? 接触ゼロは困難…飼育員や獣医師手探り

西日本新聞 社会面 岩佐 遼介

 新型コロナウイルスへの感染リスクは人間だけにとどまらない。米国の動物園では飼育員からトラに感染したとみられる事例が確認され、海外で犬や猫の感染例が複数報告されている。動物への感染対策はどうあるべきか。営業を再開した動物園や、獣医師らは手探りを続けている。

 「ゾウさんに餌やりができないのは残念だけど、久々に外で遊べてうれしい」。21日、祖母と北九州市小倉北区の動物園「到津の森公園」を訪れた小学4年の男児(9)は笑顔を見せた。18日に営業を再開した同園では、来園者から動物への感染を防ごうと、餌やりなど動物と触れ合えるイベントを中止。展示スペースと来園者の間隔を2メートル以上空けるコーンも設置した。

 飼育員が獣舎を出入りする際には履物を消毒し、換気もしている。ただ、接触を絶つことは難しい。獣舎の清掃や餌やりに加え、体を洗ったり、毛繕いをしたりすることも健康維持のために必要だからだ。

 飼育員の西村武文さん(59)は「できる限りの対策を講じたいが、他の動物への感染や、動物から人への感染が絶対にないと言い切れない」と打ち明ける。

 市内の小中学校が本格的に再開していないこともあり、同園再開後の人出は例年よりも多いという。担当者は「週末はにぎわいが予想される。入場制限なども検討しないと」と話した。

 19日に再開した福岡市動物園(同市南区)でもスタッフはマスクやフェースシールドを着用、各種イベントは中止した。

 北九州市門司区の「せき動物病院」では、触診後の手洗いと診察室の換気を徹底している。関一弥院長は「動物への感染については不確定なことばかりだ」と語る。関東では防護服を着用して診療する動物病院も出てきたという。

 厚生労働省によると、感染した猫に呼吸器や消化器の症状が出たことが報告される一方、ペットから人間への感染は確認されていない。同省は動物との過度な接触は避けるよう呼び掛ける。日本獣医師会(東京)は、中国やドイツでの実験で猫から猫への感染が報告されたとして、猫の“外出自粛”も求めている。 (岩佐遼介)

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