巣ごもりで便秘に…「たかが」と放置しないで 専門医に聞く改善法

西日本新聞 くらし面 新西 ましほ

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出自粛や在宅勤務など生活スタイルが変化する中、便秘に悩む人が増えているという。「たかが便秘」と放置していると、生活の質を落とすだけでなく、病気のリスクを高めてしまう。便秘の予防・改善のための生活習慣について専門医に聞いた。

 「休校になってうんちが出ない」「1人の時間がなくなり便秘になった」-。うんち記録アプリ「ウンログ」(東京)が4月に利用者3千人に行った調査によると、コロナの影響による生活スタイルの変化でストレスを感じている人の51・3%が、排便やうんちの状態が「変わった」と答えた。うち便秘になった人は43・3%で、排便回数が減った人は56%に上った。

 同社広報の長瀬みなみさん(29)は「調査では生活が変化して8割の人がストレスを感じ、7割の人が運動量が減ったと答えており、便秘になりやすい状況がそろっている。うんちは健康のバロメーター。回数や色、形、においをチェックすることが大切」と話す。

 福岡市の福岡天神内視鏡クリニックの「便秘相談室」にも自粛生活が始まって以降、相談が増えているという。秋山祖久(もとひさ)院長は「便秘を侮らないで。体と心に不調をもたらし、大きな病気を招く恐れもある」と警鐘を鳴らす。

 本来排出すべき便が腸内にたまると、便を餌とする悪玉菌が増え、発がん性物質などの有害物質が多く発生。全身に回ってさまざまなトラブルを引き起こす。肌荒れや口臭、がん、免疫力低下、うつ病などが、腸内環境の悪化と関連があると分かっているという。

 排便間隔には個人差があり、毎日出なくてもすっきり出て不快感がなければOK。秋山さんによると「週2回以上の排便はあった方がいい」そうだ。市販の下剤を長期間服用している人もいるが「依存性がある薬もあり、自力で排せつする力が弱まってしまうため注意が必要」と指摘する。

 運動不足になると腸の動きが低下する。秋山さんのお勧めは週3回、30分の速足ウオーキング。外出がおっくうな人は、ラジオ体操を第1、第2と続けて行うのもいい。就寝前には布団にあおむけになって「便秘改善エクササイズ」=イラスト参照=を30秒ずつ行い、リラックスした状態で眠りに就こう。

 便秘改善に有効な食物繊維は、便のかさを増やす「不溶性」と柔らかくする「水溶性」の2種類がある。不溶性は穀類や野菜、水溶性は海藻や果物に多い。不溶性だけを取り過ぎると便秘が悪化することがあり、バランスが大切だ。

 腸内の善玉菌を増やすため、ヨーグルトや納豆、みそなどの発酵食品も毎日取りたい。手軽な方法として整腸剤もある。水分が少ないと便は硬く出にくくなるため、食事とは別に1日1・5リットル以上の水分摂取を心掛けよう。

 朝起きたらコップ1杯の水と朝食を取ることで「胃結腸反射」が起き排便が促される。朝食後は、便意がなくてもトイレに座る習慣をつけよう。秋山さんは「便秘に悩む人のほとんどが自律神経のバランスが崩れている。規則正しい生活を送り、意識的にリラックスできる時間をつくることも大切」と話す。(新西ましほ)

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