佐賀空港の無料駐車場、放置車両を強制撤去へ

西日本新聞 佐賀版 金子 晋輔

 九州の主要空港で唯一、駐車場が無料という佐賀空港(佐賀市)。佐賀から飛行機に乗ってもらおうと、1998年の開港以来、駐車場を無料開放している。空港利用者が増加傾向となり、駐車場が混雑し始めると、放置車両も散見されるように。県は、所有者に無断で撤去すれば法に抵触する恐れもあるとして対応に苦慮してきたが、強制撤去できるよう条例改正に踏み込む。

県が条例改正の方針

 新型コロナウイルスの感染拡大で運航便が減り、佐賀空港の利用者は激減。かつては混雑していた約1600台収容の駐車場も今はまばらだ。それだけに放置車両約20台の存在が際立つ。パンクしたタイヤにクモの巣が張り、壊れた補助灯が飛び出し、ナンバープレートが外れている。走行できなくなった車ばかりだ。

 県空港課の中原慶太副課長は「最初から捨てようとして駐車場に車を置いたのか。何らかの理由で車に乗って帰れなくなったのか。真相は分からない」と首をかしげる。

 5年ほど前から空港利用者の増加に伴って放置車両も目立つようになったという。県が2018年11月~19年4月に調査したところ、約20台の放置を確認。今年4月にも、ほぼ同数の放置があり、その半分ほどは前回調査時でも確認された車だったという。

 混雑時には放置車両があることで駐車しにくい状況も生じていたが、県は、所有者に無断で車を撤去すると法に触れる可能性もあるとみて「静観」せざるを得なかった。

 このため、県は、放置車両を撤去できるようにする佐賀空港条例改正案を6月の県議会定例会に提出する方針を固めた。県に届け出ずに1カ月以上止めている車を放置車両と認定し、警告書を掲示した後、空港敷地内に移動できる。運輸局に照会して所有者を割り出し、敷地外への撤去を所有者に命令したり、車を強制処分したりもできる。

 10月には放置車両の撤去、処分を可能にした上で、21年度に駐車場を拡張して有料エリアを設ける事業に着手する方針だ。 (金子晋輔)

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