児童生徒全員にフェースシールド 粕屋町教委「安心感につながれば」

西日本新聞 ふくおか都市圏版 後藤 潔貴

 学校現場での新型コロナウイルス対策が模索される中、福岡県粕屋町は25日、小中学校の再開に伴い、全児童生徒と教職員にフェースシールド約5400個を配布した。福岡市のベッドタウンとして人口増が続く同町では児童生徒数も増えていて、小学4校、中学2校の全校で空き教室などがない状態。「3密」を避けにくい環境で、当分はマスクとフェースシールドを同時に活用していく方針という。

 フェースシールドは透明なプラスチック板が顔全体を覆う構造。特に前方への飛沫拡散を防ぐ効果があり、医療や販売の現場などで導入が進む。

 同町教育委員会は「少しでも感染防止に役立ち、児童生徒や保護者の安心感につながれば」(西村久朝教育長)と導入を決定。消耗品費から約100万円を充て、福岡市内の業者から調達した。自治体ぐるみの導入は珍しいという。

 粕屋中の2年生の学級ではこの日、担任が使い方などを指導。生徒たちは名前を書いたシールを額の部分に貼り付けると、神妙な面持ちでフェースシールドを身に着け、授業に臨んだ。体育と給食時間以外は装着したまま過ごし、終業時に消毒した上で学校に置いて帰るという。

 生徒たちは「声がこもる感じがするけれど、これで友達と安心して話せると思う」「頭が締め付けられるが、コロナが収まってくれるのなら我慢したい」などと話した。

 生徒数の増加傾向が続く同中(生徒数771人)は2、3年生は6学級だが、1年生は8学級で、数年内には9学級に増える見通し。校舎はいっそう手狭になるとみられ、生徒が対面で討議する班学習などのアクティブ・ラーニング(能動的な学び)も当分は見送るという。

 「班学習などができない中で、いかにして他者との関わりを通した学びを確保するか、教諭の力量が問われる」と中村国広校長。「生徒たちの主体的な学びにも期待したい」とも述べた。

 (後藤潔貴)

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