「少しだけ勇気出した」海に転落者、5人が救命リレー

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

 大分県臼杵市の東深江漁港で、海に転落した男性を連携プレーで救助したとして、臼杵津久見署は5人に感謝状を贈った。人けのない夕方の港で、大声で救助を求めたり船を出したりして命を救った功労者たちは「少しだけ勇気を出した」などと振り返った。

 5人は臼杵市深江、漁業薬師寺正治さん(68)▽同、漁業薬師寺龍太郎さん(57)▽同、会社員野間優貴さん(21)▽大分市高江南、作業療法士広瀬智幸さん(23)▽神奈川県厚木市、派遣社員新田優作さん(23)=大分市出身。

 事故は4月15日午後6時半ごろ発生。散歩中に誤って転落した男性(75)はコンクリートで頭を打って気絶し、海に浮かんでいたという。最初に気付いたのは、自分の船に向かっていた正治さん。海に飛び込み、男性を抱きかかえて引き上げようとしたが、防波堤に貝がびっしりと付着していてつかめず、2人とも上がることができなかった。

 近くで釣りをしていた広瀬さんと新田さんが異変に気付き、大声で付近の民家に救助を要請。龍太郎さんと娘婿の野間さんが船で2人を引き上げた。正治さんは救助までの約15分間、立ち泳ぎを続け、男性は軽傷で助かった。

 署で4月27日にあった感謝状の贈呈式には、正治さんと野間さんが出席。正治さんは「飛び込んだときは周囲にだれもおらず、暗くもなってきていた。不安で少し躊躇(ちゅうちょ)したが、助かって良かった」。野間さんは「1人では何もできず、みんなで協力したからこそ救えた」と話した。 (稲田二郎)

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