「何とかしたい」第二の人生、子ども支援に 64歳の思い

西日本新聞 ふくおか版 四宮 淳平

 新型コロナウイルス対策で学校が臨時休校になっている間も、生活困窮家庭などに食べ物を届ける「フードバンク」団体などから食品の提供を受け、子ども向けに配布を続けた人がいる。福岡県福津市の水町秀展さん(64)。仕事は既にリタイアしており、第二の人生を未来ある子どもの支援にささげたいと意気込んでいる。

 水町さんは香春町の出身。一帯の炭鉱が閉山していく中で親が失業し、生活苦に陥った友人を見てきた。そんな友を自宅に招き、一緒に食卓を囲んだことも。苦しい人をさりげなく支えることの大切さが幼心に刻まれたという。

 九州郵政局に勤務した後、営業コンサルタント事業に転身し、60歳で退職。現役時代に児童虐待や貧困家庭などのニュースを見るたび、心に蓄積されていった「何とかしたい」という思いを実行することにした。

 まず注目したのは、濁った水を生活用水にしているというカンボジアの子どもたち。貯水槽を贈る団体に所属し、街頭募金に立った。一方で、自分が住む地域の子どもたちを支援したいという思いも募り、約1年前から福津市内で子ども食堂を開く準備を始めた。

 新型コロナの影響で食堂の開始は延期しているが、2月下旬から菓子やジュースを、市内の学童保育所や放課後デイサービスなど5~8カ所に週1~2回配布。休校中も子どもたちと接点がある機関に託した。食品は福岡市と北九州市にあるフードバンク活動拠点に行き、譲り受けている。

 「子どもに届ける中で、自分たちがもっとできる支援を見つけていけたら」。水町さんの脳裏をいつもよぎるのは、子どもの頃に一緒に食卓を囲んだ友人の顔。子どもがぽつりと漏らす声に耳を澄ませながら、活動を続けていくつもりだ。

   ◇    ◇ 

 水町さんは知人らと「メッタークラブ」という団体を結成しており、福津市内で食材や菓子を必要とする家庭や施設があった場合、新たに届ける方針。相談はメール=hidenonmayu@gmail.com  (四宮淳平)

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