僧侶らオート三輪で料理宅配 「檀家回りで土地勘」苦境の飲食店支援

西日本新聞 佐賀版 荒木 達也

 新型コロナウイルスで打撃を受けた飲食店を支援しようと、佐賀県鳥栖市元町の妙善寺住職の菅原賢史さん(41)ら有志4人が料理の宅配を手伝っている。名付けて「お坊さんデリバリープロジェクト」。菅原さんは檀家(だんか)回りで培った土地勘を生かして愛車のオート三輪で街を駆け巡り、地元の味を届けている。

 シートをピンクに、車体下部をブルーに彩ったオート三輪。菅原さんは、サッカーJ1サガン鳥栖のカラーに染めた愛車で街を疾走し、イタリア料理や焼き鳥など市中心部の7店の料理を家庭に届ける。

 「宅配してみてお坊さんとの相性の良さに驚いた」と菅原さん。「普段から信者さん方にお参りし、お盆は1日で50軒ほど回る。最短ルートで向かうことが身についている」と語る。

 新型コロナで外出自粛が広がっていた2カ月ほど前、居酒屋「ぼばる」を経営する知人の高尾真一郎さん(43)から「このままでは鳥栖の飲食店が危ない」と相談を受けた。宅配に活路を見いだそうとする動きはあったが、人手が足りないという。

 菅原さんは、法要などが中止になって時間に余裕があったこともあり、4月中旬、ボランティアで料理を宅配するプロジェクトを開始。同市の戒円寺副住職の佐藤好範さん(40)、NPO法人「ふくろうの森」職員の西脇道我さん(38)、飲食店経営の安藤慎さん(36)も賛同した。

 菅原さんたちは居酒屋「ぼばる」に待機し、お客さんや店から電話で連絡を受けたら、ぼばる店員をオート三輪などに乗せて出発。料理を店で受け取り、お客さんの自宅に向かう。ぼばる店員が料理と代金の受け渡しを行う。

 菅原さんは「飲食店支援は鳥栖の街を元気にすることにもなる。移動手段が少ない高齢者や子育て世代の家庭においしい料理を届けたい」と話している。(荒木達也)

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