熊本市の感染集団に3ルート 福岡、関西、海外…ゲノム解析で推定

西日本新聞 社会面 古川 努

 熊本市で3~5月に発生した新型コロナウイルスの三つの感染集団に関するゲノム(全遺伝情報)解析で、二つは欧米系統のウイルスが福岡経由と関西経由に分かれて持ち込まれ、一つは海外から直接入ってきた可能性が高いことが29日、同市への取材で分かった。ウイルスが海外や大都市から地方に飛び火し、感染者周辺でさらに広がる構図が浮かぶ。

 福岡ルートの感染集団は、70代の男性医師(5月9日死亡)ら計12人。医師と同居していた妻や、立ち寄り先の「接客を伴う飲食店」関係者、乗車したタクシーの運転手、受診した病院の医療スタッフに感染が広がった。

 市は、感染者二十数人分の検体のゲノム解析を国立感染症研究所に依頼。その結果、医師ら計12人の検体のゲノム配列が一致し、福岡の感染グループとも共通していたことから、福岡から熊本への感染経路が推定できるという。

 関西ルートとみられるのは、馬肉料理店の経営者家族や従業員の計4人。海外からの直接ルートは温浴施設利用者ら計5人。

 市関係者は「関西や海外から訪れた人が熊本にウイルスを持ち込んだ可能性がある」とみている。

 一方、感染が判明して入院し、退院後に再び陽性となった女性のゲノム解析も依頼していたが、試料の不足で判定不能だった。体内に残ったウイルスの「再燃」か、別ルートで再感染したのかは解明できなかった。 (古川努)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ