休業要請延長「先が見えない」 北九州の夜の街、肩すかしに落胆

西日本新聞 社会面 米村 勇飛 岩佐 遼介 鶴 善行 山下 真

 福岡県が北九州市のみを対象に、スナックなど接待を伴う飲食店とライブハウスの休業要請延長を決めた29日、同市の店舗関係者からは落胆の声が漏れた。今月末で要請が解除される他地区の店主らは営業再開に向け、気を引き締めた。

 「解除を待ち望んでいたが…。誰が悪いというものではないが、肩すかしなんてものじゃない」。北九州市小倉北区の中心部でスナックを営む60代女性は力なくつぶやいた。店は政府の緊急事態宣言以降、休業。持続化給付金を申請はしたが、息子2人からは「面倒を見るから」と店を閉じるよう提案された。「まるで水に潜り続けている感覚。先が見えず、閉店も覚悟しないといけない」

 繁華街を歩いていた同市小倉南区の40代の男性会社員は「これまでも“闇営業”している店はあった。休業要請の延長に効果があるのかは疑問だ」と話した。

 一方、北九州市以外では6月1日から全面解除となる。「やっと動き出せる」。福岡市中央区のライブハウス「キャバーンビート」のオーナー町田秀樹さん(57)は胸をなで下ろした。

 同店は「3密」対策として、200万円以上かけて改築。ステージから客席を2メートル以上離し、50席だった客席を20席まで減らした。ライブ映像の配信機器も購入。「来場者が減る分を配信でどこまでカバーできるか。新たなビジネスチャンスと前向きに考えたい」と力を込めた。

 福岡市・中洲でスナックを経営する60代男性は1日から店を開ける予定。換気やアルコール消毒液の設置など感染防止策を徹底するという。男性は「『ようやくか』という思いだが、再開しても客足が戻るとは思えない。県には長い目で見た補償をしてほしい」と要望した。 (米村勇飛、岩佐遼介、鶴善行、山下真)

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