自販機収益で防犯カメラ設置 大分・中津市とNPO法人が連携

西日本新聞 大分・日田玖珠版 吉川 文敬

 大分県中津市とNPO法人「元気種(げんきだね)っと」(福岡市)は、自動販売機の売り上げの一部を、防犯カメラの設置費と維持管理費に充てる取り組みを始めた。県内初となるユニークな試みの実現に大きな役割を果たしたのは、県警から市に出向していた1人の警察官だった。

 同法人によると、既に福岡県と佐賀県の11市町で、106台の防犯カメラと維持費を賄う自販機109台(いずれも29日現在)が稼働中。自販機を提供する飲料メーカーにとっては社会貢献をアピールでき、自治体にとっては、住民からの設置要望が近年高まる防犯カメラの維持費などが事実上ゼロという利点がある。

 ただ設置までに様々な団体との調整や手続きという煩雑な業務が必要。同法人は「ランニングコストがかからないことは分かっていても、余計な仕事が増えると現場の職員から敬遠され設置に至らないケースもある」と打ち明ける。

 中津市では、3月まで県警から市生活環境課長として出向していた宇都(うと)和樹さん(50)=本部地域課自動車警ら隊第1副隊長=が着目。警察官として防犯カメラの犯罪抑止効果や事件が起きた場合の捜査への有用性を知っていたことから昨年9月、同法人との協定締結に向け動き出した。

 市の関係部署や中津署などとの調整に奔走し、悲惨な事件から子どもたちを守るために公園への優先設置を計画。県警への異動後の今年4月、協定は無事締結され、市内五つの公園のトイレ出入り口に6台が設置され運用が始まった。

 宇都さんは「理解していただいた奥塚正典市長、迅速に対応してくれた中津署、無理を聞いてくれた同僚職員に感謝したい。より安全な環境を子どもたちに提供することができたのならうれしい」と話した。

(吉川文敬)

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