氷河期世代の就職支援 コロナ禍で足踏みの3カ年事業が本格始動

西日本新聞 ふくおか版 今井 知可子

 就職氷河期世代の就労を多角的に支援する3カ年集中プログラム「ふくおかプラットフォーム事業」が4月にスタートした。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で対面支援が制限されてきたが、6月から相談窓口などが再開して本格始動する。コロナ禍で新卒の就職活動も停滞しており、企業には氷河期世代採用を見合わせる意向も出ている。逆風での再開となるが、担当者は「企業活動が動きだすのに合わせて周知に力を入れたい」と力を込める。

 ふくおかプラットフォームは昨年、政府による3年間集中支援プログラムを県内で具体化するために福岡労働局、県をはじめ行政、経済団体、労働団体、支援団体などが加わり設置。支援対象を(1)不安定な就労状態にある人(2)長期にわたり無業の状態にある人(3)社会参加に向けた支援を必要とする人に区分し、相談や職業能力開発などを行う。

 県によると、35~44歳のうち(1)に該当する人は2017年度で2万6600人(人口比3・8%)、(2)は2万1525人(同3・1%)いる。(1)についてはハローワークに氷河期専門窓口を設置するとともに、県の年代別就職支援センターでの対策を強化。(2)については「若者サポートステーション(サポステ)」の対象年齢上限を49歳まで引き上げ、3年で370人超の進路決定を目指す。

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 県内に4カ所ある「若者サポートステーション」では仕事に就けなくて悩む当事者と家族の支援を行う。個別面談でどんな働き方をしたいか方向性を探った上で、実践的なスキルを身に付ける講座や仲間同士の交流会などに参加。社会とのつながりを実感するためのボランティア活動や職場体験などにも力を入れる。

 「ハローワークに行けなかったり、大勢が参加する講座に参加できなかったりする方が多い」。福岡若者サポートステーション(福岡市)のキャリアコンサルタント平野幸世さんは話す。仕事の紹介やあっせんではなく、一緒にハローワークに行くなど伴走型の支援をする。

 緊急事態宣言で4~5月は対面での相談ができず、講座や外での活動もできなかった。今後、職場体験の受け入れ企業が減るなど厳しい支援になることが予想される。

 5月28日、ようやく再開したボランティア体験には普段より多い8人が参加し、大濠公園周辺を清掃した。「ずっと家にこもっていたので生活リズムを取り戻したい」と話す参加者もいたという。平野さんは「コロナへの不安で動けなかった人にも、サポステなど支援する場所があることを知ってもらいたい」と話す。1日から相談窓口が再開する。福岡サポステ=092(739)3405。 (今井知可子)

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