「“新常態”で中日互恵を」在福岡中国総領事館の康代理総領事が寄稿

西日本新聞 国際面

 在福岡中国総領事館の康暁雷代理総領事が西日本新聞に寄稿した。新型コロナウイルスとの闘いが長期化する「新常態」を見据え、九州を含む日本と中国が新たな互恵発展の道を構築するよう提言している。

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う日本政府の緊急事態宣言が全面解除された。世界経済は甚大な打撃を受け、中日関係改善と発展の勢いを背景に盛んに行われてきた経済交流も影響を受けた。しかし、感染が次第に収まるにつれ、経済の回復と発展はわれわれが直面する喫緊な課題となる。

 新型コロナの感染が常態化、長期化することを考え、そしてコロナ後の新時代を見据えて、われわれが感染に打ち勝ち経済回復を実現するにはどうすればいいのか。そのためには、引き続き中日協力の潜在力を引き出し、両国互恵ウィンウィン協力の新しいモデル「ニューノーマル(新常態)」を探らなければならない。

 中国は新型コロナの感染対策と経済社会発展を統一的に進めており、生産と生活秩序も加速して回復している。在中国外資系企業の生産回復も進んでおり、ほぼ全ての在中国日系企業は生産を再開し、その多くが全面再開を実現している。

 新型コロナによる打撃を受けても、在中国日系企業が中国で経営する自信と決意に揺るぎはなく、中国経済がみせる巨大な強靱(きょうじん)性と潜在力は十分期待できる。中国は資金と大規模な市場を持ち、日本は技術分野で優れる。両国経済の相互補完性は強く、自動車、医療、eコマース(電子商取引)などの分野、特に5G(第5世代移動通信システム)、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)など先端技術における協力は大いに期待できる。

 例を挙げると、30兆元(約450兆円)を超える中国の巨大規模なeコマース市場には、日本企業の進出余地は十分ある。また、情報化時代に伴う「新インフラ整備」は今後大きな発展が見込まれ、北京市など13省・直轄市が発表した新インフラ整備を主役とする2020年重点プロジェクト投資計画の投資総額は34兆元(約510兆円)に迫り、関連する部品、材料、製造設備などは日本企業にとっても大きな商機となる。

 両国が手を携えて協力し、共に互恵ウィンウィンのチャンスを見いだし、協力の潜在力を引き出せば、必ず共に新しい発展を迎えられると確信している。

 九州は日本の中で最も中国に近い地域で、古くより日本と中国およびアジア大陸との玄関口として、中日友好の雰囲気が一番濃厚な地域でもある。中国は04年から16年連続で九州地域最大の貿易パートナーであり、19年の中国大陸から九州への訪問者は延べ133万人に達し、うちクルーズ船以外は約30万人と過去最高を記録した。

 中日互恵ウィンウィン協力は、コロナ後の中国と九州の発展にとって強力な原動力となるだろう。九州経済界の皆さまには「ニューノーマル」における中日地方経済交流の先駆けとしての活躍を期待している。

 私たち総領事館は引き続き九州各界の皆さまと共に双方の友好交流と実務的協力の新しい発展を推し進め、双方の互恵ウィンウィン協力関係を新しい段階に押し上げていくよう全力で取り組んでいく。

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