「命の教育」現場模索 佐世保小6女児殺害16年 事件知る教員減少

西日本新聞 長崎・佐世保版 平山 成美

 長崎県佐世保市で起きた小6同級生殺害事件から1日で16年。現場の大久保小で開かれた「いのちを見つめる集会」は、新型コロナウイルス感染症の影響で規模を縮小したが、児童や教職員は例年と変わらず命の尊さを見つめ直した。学校現場では事件を教訓にした取り組みが続く。

 体育館の壇上には、今年も児童、家庭、地域、学校の連携を表す四つ葉のクローバーが掲げられた。児童は学年別に目標を発表し、被害女児の同級生が作った曲「大切な友達」を全員で歌った。

 佐藤正実校長は講話で、亡くなった自分の弟や障害のある子どもに触れ、子を思う親の気持ちを語った。息子が被害者と加害者の同級生で、集会に毎年参加している女性は「校長先生が自分のことにも踏み込み、命の教育に深く取り組んでくれている」と受け止めた。

 事件を知る教職員が少なくなっているため、大久保小は今年から事件の経緯や背景を振り返る研修を始めた。臨時休校中の4月末、県教育委員会がまとめた事件の最終報告書を全教職員で1時間かけて読み上げたという。

 市教育委員会は本年度から、スクールソーシャルワーカーを2人増やして6人を配置。子どもの変化や不安に学校と家庭などが協力して対応できるように、小中学校への巡回も月1回から2回に増やしている。

 西本真也教育長は「事件以降16年が経過し、時代がどのように変わろうとも、『いのちの教育』は教育の根幹をなす」と文書で所感を発表した。(平山成美)

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