五島の子牛価格2割超下落 外国人観光客減や外食低迷影響か

西日本新聞 長崎・佐世保版 野田 範子

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う外国人観光客の減少が、長崎県内離島の主要産業である子牛の繁殖にも影響している。5月13、14日に五島市の五島家畜市場であった競りでの1頭当たりの平均価格は、前年同期を2割以上も下回る約60万3千円。県は6月19日から県境を越えた観光振興を再開するが、景気の低迷など不確定な要素が多く、見通せない状況が続く。

 脂のうま味が和牛好きの外国人たちを魅了してきた。五島市で成牛になるまで育てられる「五島牛」をはじめ、福岡、佐賀、熊本など九州のブランド牛のうち、五島で生まれ育った牛たちは少なくない。

 実際、五島市内の多くは子牛まで育て、島外の「肥育農家」に販売する「繁殖農家」。競りは2カ月に1回行われている。

 市場関係者は価格が下がった原因について「外国人観光客の減少、外出自粛による外食産業の低迷ではないか」と分析する。1月は約75万1千円だったのが、3月には約65万4千円となり、5月にはさらに約5万円安くなった。外国人観光客回復の兆しは見えず、影響は今後も続きそうだ。

 ただ冷静な見方もある。同市吉久木町の繁殖農家、出口和也さん(29)は「これまで高すぎた面もある」とした上で、「自分たちよりも牛を買い取った肥育農家が厳しい状況。早く落ち着いてほしい」と話した。(野田範子)

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