雲仙・普賢岳、大火砕流から29年 犠牲者悼む「いのりの日」

西日本新聞 真弓 一夫

 長崎県の雲仙・普賢岳で43人が亡くなった大火砕流から29年を迎えた3日、被災地の同県島原市では追悼行事「いのりの日」が営まれた。新型コロナウイルスの影響で、一部縮小される中、市民は災害の教訓と記憶の継承を誓った。

 犠牲者追悼之碑に白い菊花をささげた古川隆三郎市長は「噴火災害の教訓を、避難所運営のあり方など新型コロナウイルス対策に生かしたい」と述べた。

 発生時刻の午後4時8分、避難勧告区域内にいた報道陣の警備で消防団員が詰めていた北上木場農業研修所跡では、遺族らが黙とう。山下睦江さん(64)は消防分団長だった夫日出雄さん=当時(37)=を亡くした。「主人が地域のために亡くなった意味を忘れないでほしい」と話した。

 雲仙岳災害記念館で行われた「いのりの灯(ともしび)」では例年、小学生が被災体験を聞き千個のキャンドルに絵付けをするが、今回は感染防止の観点から100個にとどめ、職員が点灯した。

 普賢岳は1990年11月、198年ぶりに噴火。91年6月の大火砕流で消防団員や警察官、報道関係者ら43人が死亡し、96年6月に終息宣言が出された。 (真弓一夫)

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