「机上の空論」…

西日本新聞 オピニオン面

 「机上の空論」。机の上で考えただけで実際には役に立たない理論や計画。発想は良くても、現実認識の甘さでしばしば残念な結果に

▼例1 マスク不足で困っている国民に急いでマスクを届けよう→質より量・早さを重視した結果、検査不十分で異物混入騒ぎに。店頭にマスクが並ぶようになっても「小さ過ぎるマスク」が届かない地域も

▼例2 新型コロナに苦しむ国民や企業を支援しよう。全国民に10万円、従業員を休ませた企業に助成金を支給→手続きが煩雑な上、支給まで時間がかかり、今まさに困窮している人にお金が渡らない

▼例3 一斉休校で学習が遅れた子どもたちのために来年度から9月入学にしよう。世界標準だから留学にも有利→入試や就職などへの影響が大きく、与党も反対して断念

▼「砂上の楼閣」。見かけは立派だが、基盤がしっかりしていないので実現や永続が不可能なこと。例1 必要な人が受けられるように1日2万件のPCR検査を可能にした→実際の検査数は半数以下。保健所の業務過多などで「目詰まり」。例2 10万円支給はオンライン申請なら迅速→マイナンバーカードによる手続きでトラブル続発。役所の窓口は相談が殺到し、負荷過重でダウンするシステムも。郵送の方が早かった?

▼頭でっかちの中央と、基盤も整っていないのに業務を押し付けられる現場。「砂上の空論」に振り回されるコロナ禍の日本。

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