旧駅舎車寄せが復活 石炭運搬「鉄道のまち」のシンボル 直方市

西日本新聞 筑豊版 安部 裕視

 福岡県直方市のJR直方駅前に移築復元された旧駅舎車寄せ(玄関)の落成式が4日開かれ、長く親しまれていた、往年の「鉄道のまち」のシンボル復活を市民らが祝った。

 旧駅舎は1910(明治43)年に建てられ、玄関口に三角屋根とエンタシスと呼ばれる古代ギリシャ建築方式の柱を持つ車寄せが設けられた。改築に伴い、2011年に駅舎ごと解体。市民による保存運動を受けて市が部材を保管し、事業費4350万円をかけて「直方駅前公園」の整備とともに、車寄せを建設当初の姿でよみがえらせた。

 全体が濃緑色で彩られる。復元に向け、学者や市民らが参加した検討委員会が議論する中で、色が塗り重ねられていた部材を削るなどして調査し、当初の色を濃緑色と突き止めたという。柱は3本一体で立ち、御影石で支えられている。

 落成式で、大塚進弘市長は「威容を誇った車寄せは、石炭産業で栄え、石炭を運ぶ鉄道のまちでもあった直方の発展のシンボル。かつてのエネルギーを受け継ぎ、まちづくりの起点にしたい」と述べた。

 保存運動に取り組み、検討委のメンバーだった樋口清さん(72)は「たくさんの人に柱を触ってもらい、直方の歴史や文化の深みを体感してほしい。使い方は市民がみんなで考えていけばいい」と笑顔で話した。 (安部裕視)

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