「次は誰」恐怖も…“第2波”襲った介護施設 幹部が語る緊迫の日々

西日本新聞 一面 岩佐 遼介 東 祐一郎

 北九州市門司区の住宅街にある介護施設「にぎわい広場リラ」は新型コロナウイルス感染の「第2波」に見舞われた。5月25日に利用者の感染が初めて確認されて以降、職員らを含む計4人の感染が相次いで判明。多くの職員が濃厚接触者とされて職場に出られなくなり、残る職員らが防護服を着てお年寄りの介護に当たった。「次は誰か…」。職員らは不安と緊張の中、勤務を続けたという。同施設の幹部が西日本新聞の取材に当時の緊迫した状況を語った。

 「うちにもついに来たか…」。5月25日の夕方、三野賢大郎センター長(45)は通所する60代女性の感染を女性の家族から知らされ、ぼうぜんとした。同市では2日前、24日ぶりとなる新規感染者が確認されていた。施設では検温や手洗い、消毒などできる限りの対策は取っていた。三野さんは「あれだけ徹底していたのに」と首をひねった。

 女性は3日前まで施設に来ていたが、持病が悪化して救急搬送された病院で陽性が判明したという。

 施設にはデイサービスと訪問介護、ショートステイの利用者が約20人おり、このうち4人は帰宅できない利用者だった。

 恐れたのはクラスター(感染者集団)の発生。女性と接触があった職員はすぐに帰宅させ、濃厚接触者とされた11人は自宅待機に。感染を恐れて出勤を控えるパート職員もいた。普段現場に出ない施設幹部や隣接する関連施設の職員らをかき集めたが、通常の半分程度の十数人。食事や身の回りの世話に時間がかかり、夜中に緊急会議を開くこともあった。

 ショートステイの4人はPCR検査の結果が出るまで感染しているかどうか分からなかったが、介護で身体的な接触は避けられない。職員は不安と闘いながら、慣れない防護服を着て食事を出したり利用者の体を拭いたりした。家に帰る暇がなく、施設に泊まり込んでいた三野さんは「神経が張り詰めていた。本当にきつかった」と話す。

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