200キロ旅したヒマワリ“里帰り” 児童が飛ばした風船の種が縁つなぐ

西日本新聞 ふくおか都市圏版 今井 知可子

 200キロを旅したヒマワリ、お帰りなさい! 福岡県古賀市の小野小児童が3年前、風船に付けて飛ばしたヒマワリの種が愛媛県に届き、その地で仲間を増やしている。愛媛で育ったヒマワリの種が今年、同校に送られてきた。通常登校で久しぶりに全校児童がそろった1日、子どもたちは“里帰り”した種を校庭にまいた。

 小野小は毎年、3年生が「人権の花」としてヒマワリを育て、その種に手紙を添えて風船で飛ばす。2017年11月12日、地域の祭り「野幸山幸おのまつり」で当時の3年生たちが、青空に風船を見送った。

 1週間後の19日、愛媛県久万高原町の標高1500メートルを越す林道脇で、同県松山市の家具職人、柳澤利浩さん(59)が割れたピンクの風船と種一粒が入った封筒を見つけた。子どもの字で「あなたはすばらしい」という花言葉が書かれていた。柳澤さんは種を拾った場所の写真を添えて小野小にメールを送り、文通も始まった。

 柳澤さんは拾った種を育てて花を咲かせ、種を採取。昨年は自身の幼なじみが教員をしている久万高原町の柳谷小など4小学校でも育ててもらった。柳谷小では今年も小野小ヒマワリの子孫の種をまいたという。

   ◇    ◇

 新型コロナウイルス拡大防止のため臨時休校中だった4月中旬、小野小に柳澤さんから荷物が届いた。18年、19年に取れた種の一部が入っていた。柳澤さんが育てたヒマワリは近くの松山空港から飛行機が飛び立つ方向を向いて咲き、「小野小に帰りたがっている」ように見えたという。

 愛媛に着いた種は、現在6年生の齊藤恵愛(めい)さん(11)が飛ばしたものだった。齊藤さんは「愛媛と聞いて『遠すぎる』とびっくりした。頑張ったんだな。優しい人が拾ってくれたんだなとうれしい」。今年の3年生に「大切に育ててください」と種を渡し、自身も1粒を校庭にまいた。 (今井知可子)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ