「沖縄慰霊の日」福岡から平和祈る 祈念碑骨組み制作の石材会社

西日本新聞 社会面 佐伯 浩之

 23日は、太平洋戦争末期の沖縄戦で20万人超となった戦没者を追悼する「慰霊の日」。追悼式会場の平和祈念公園平和の丘(沖縄県糸満市)には、モニュメントが立つ。慰霊の日に合わせ、建立に携わった福岡県みやこ町の石材会社「城戸石材加工所」で、初めての慰霊式が開かれる。会社敷地にはモニュメントの基礎となった鉄製の骨組み(高さ7・5メートル)が保存・展示されており、城戸津紀雄社長は「制作時を思いながら、鎮魂を込めたい」と話している。

 平和の丘のモニュメントはアーチ形で、アフリカの黒御影石と琉球大理石を組み合わせた作品。戦争の悲惨さと平和の尊さを象徴する。沖縄県が1998年に公募し、北九州市小倉北区の建築・デザイン設計事務所を経営する藤波耕司氏の作品を採用した。

 城戸石材加工所は沖縄の建設会社の下請けとして、2000年にみやこ町の会社敷地で骨組みを築造。それを基に、組み付ける石のパーツ64枚を制作し01年、現地で完成させた。会社に残る骨組みは、年月を経て腐食も目立ち始めた。城戸社長は周囲の進言を受け、昨年から会社敷地に保存・展示している。

 慰霊式の開催は、同町のまちおこし団体「一般社団法人 豊前国小笠原協会」が「戦後75年の節目。存在を広く知ってもらおう」と提案し実現。美(ちゅ)ら島沖縄大使の宮村みつおさん=福岡県行橋市=らが参加し、沖縄伝統楽器の「三線(さんしん)」で沖縄民謡などを演奏する。慰霊とともに、終息が見通せない新型コロナウイルス感染症の沈静化も願う。

 沖縄県の追悼式は参列者を減らすなど、規模を大幅に縮小して執り行われる予定。宮村さんは「沖縄と同じ気持ちで祈りたい」と話している。 (佐伯浩之)

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