「本音語り合う場を知って」 犯罪被害者遺族グループが小冊子作製

西日本新聞 大分・日田玖珠版 井中 恵仁

「勇気をもらった」感想も

 交通事故や事件で家族を亡くした遺族の自助グループ「ピアサポート大分絆の会」が、活動を紹介したリーフレットを作製した。関係者は、深い悲しみや孤独を感じている県内の遺族に「同じ経験がある仲間と、安心して本音で話せる場を知ってほしい」と話している。

 会は2003年に飲酒運転によるひき逃げで次男=当時(24)=を亡くした大分県国東市の佐藤悦子さん(68)が中心となり、15年に設立。徐々に輪が広がり、今では10家族13人が参加している。

 同会は年4回程度定例会を開き、弁当を食べながら近況を報告し合っている。佐藤さんによると、死別直後、捜査機関や行政などの何げない一言で傷つき、孤立感を深めたり、仕事や家事ができなくなった自分を責めたりしてしまう遺族は少なくない。「同じ経験があるから精神的な不安定さを真正面から受け止められる。今のあなたの気持ちは間違っていないよ、と伝えるように心掛けている」という。

 会では仲間の裁判を傍聴するほか、弁護士や臨床心理士など専門家も紹介している。

 リーフレットは約1年半かけ、3千部作製。遺族の悲しみを癒やすグリーフケアの研究をしている関西学院大人間福祉学部の坂口幸弘研究室から資金提供を受けた。表紙には青空の下に咲くひまわりを描き、亡くなって空にいる故人を見上げる遺族の姿を表現した。

 「遺族だって笑ってもいいんだって思わせてくれる。心を許せる場所」「先へ進む勇気をいただいています」など会員から寄せられた感想も盛り込んだ。

 今月末以降、各市町村の支援窓口や弁護士会などに配布する。

(井中恵仁)

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