おはらいもオンラインでOK 福岡・八女市の神社がZoom活用

西日本新聞 社会面 丹村 智子

 福岡県八女市の福島八幡宮が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「オンライン祈祷(きとう)」を始めた。画面を通して、遠くの参拝客のおはらいをする珍しい手法。緊急事態宣言解除後の「新しい生活様式」の一つとして継続する。宮司の吉開雄基さん(26)は「入院中だったり障害があったりと、物理的に来られない方にも便利。これから定着させたい」と意気込む。

 静まり返った拝殿に、バサッ、バサッと大麻(おおぬさ)の音が響いた。おはらいを受ける人は55インチのモニター画面の向こう側。両者はビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を介して互いの様子を見る。

 例年の春は新社会人や新車の安全祈願といったおはらいが多いが、緊急事態が宣言された4月以降、外出自粛や「密」を回避するためキャンセルが相次いだ。

 こうした中で、吉開さんが「密にならないおはらいを」と考案。周囲から「重みがなくなる」「御利益が感じられない」との厳しい声も寄せられたが、「ウイルスへの不安が広がる今こそ、おはらいを必要とする人は増えている」と5月から運用に踏み切った。

 撮影用スマートフォン3台を設置。宮司が祝詞をあげる様子や、玉串の奉納を代行する姿を写す。受ける側は、スマートフォンやパソコン画面を見ながら低頭する。時間は30分程度。画像が乱れやすいことから動作をゆっくり行うため、通常より少し長めだ。

 今のところ実施したのは3件。「ウイルスが怖かったので助かった」と喜ばれているという。初穂料は通常と同じだが、お札の郵送料が別途かかる。地元を重視するため、まずは八女市内在住もしくはゆかりのある人のみ受け付けている。

(丹村智子)

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