電子書籍ネットで貸します 春日市民図書館、来館不要で利用促す

西日本新聞 ふくおか版 西村 百合恵

 福岡県春日市民図書館(春日市大谷、山本由紀子館長)は、新型コロナウイルスの影響で利用者が激減したことなどを受け、安心して読書に親しんでもらおうと、新たなサービスとしてインターネット上で電子書籍を貸し出す「電子図書館」と書籍郵送を始めた。県内の公共図書館で電子化サービスを実施しているのは、他に行橋市図書館だけという。

 春日市民図書館は通常一日平均2千~3千人が利用する総合図書館。新型コロナの影響で2月末から休館し、5月26日に再開したが利用者は半減した。ボランティアによる週2回のお話会や講演会も中止。山本館長は「利用したい人が来館せず本を手に取る方法はないか」と、休館中に職員らと代替案を検討してきた。

 新型コロナの影響で出版業界の物流も滞りがちになっていたことから、「これまでと同じように書籍を購入して配架できないのでは」(山本館長)と考え、電子化を決断。電子書籍の購入費用は書籍の購入予算の中から捻出した。

 電子図書館はインターネット上で書籍を借り、ネット上で閲覧する仕組み。アプリや専用端末は不要で、パソコンやスマートフォンのブラウザを利用する。

 電子書籍の在庫は現在800冊。うち500冊が小説で、残りの300冊は児童書や雑誌、図鑑など幅広いジャンルの書籍を司書らが選んだ。貸し出し期間は8日間で同時貸し出しの上限は3冊。書籍は今後増やしていく予定で、利用者の状況などから選書する。

 電子図書館の利用は、春日市内在住、在勤、在学のいずれかが条件で、専用のID登録が必要。今月2日の開始から1週間で50人が登録しており、「電子書籍のリクエストは受け付けているか」など反響もあるという。

 同時に始めた郵送サービス(上限10冊)では、ホームページや電話で予約すると、ゆうパックで自宅に本が送られる。貸し出し期間は配送日込みで3週間。送料(往復)などは利用者負担だが、来館不要。CDやDVDなどを除き基本的に全ての書籍が対象となる。

 山本館長は「本を読む時間を絶やさないように、自分に合った貸し出し方法を利用してほしい」と話している。

(西村百合恵)

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