慢性期ならではの仕組み 連載・霹靂の日々【29】大島一樹

西日本新聞 くらし面

 オクサンの新たな転院先となった慢性期病院で、私が当初感じた特徴(?)を少しご紹介します。多くの方が同じかと思いますが、慢性期病院が実際にはどんな病院なのか、それまでほとんど知りませんでした。療養が始まってみて、さらに驚いたことがいくつかあります。

 まず急性期や回復期の病院と比較して、病棟全体がかなり静かなこと。たまに鳴るナースコールや心電図モニターなど医療機器のアラームが、やけに大きく聞こえました。寝たきりの患者さんが多く、またそのほとんどが後期高齢者の方だからなのでしょう。お見舞いの方を見かけることが少ないことも関係しているかもしれません。

 二つ目に、かすかな独特のニオイ。これは後で分かりましたが、ほとんどの方が身に着けているオムツのためでしょう。今は慣れてしまったのか、めったに気づきませんが。当時は「このニオイはこの病棟特有のものだ」と感じました。

 もう一つは、病棟に上がるためのエレベーターと階段の入り口。入るときはそのままですが、出る際には暗証番号の入力が必要な仕組み。認知症の方が多いためでしょう。番号を知らないお見舞いの方が帰る際にはスタッフの方を呼び、開けてもらいます。

 また入院患者の中でオクサンがほぼ最年少のようでした。今はもしかすると、入院歴が最長で、最年少かもしれません。 (音楽プロデューサー、佐賀県みやき町)

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