海沿いの駐車違反、摘発急増…25倍超 住民「マナー守って」

西日本新聞 北九州版 米村 勇飛

 福岡県北九州市若松区有毛の岩屋海岸付近で、釣りや海水浴などに訪れた人たちの路上駐車が急増している。6月上旬の段階で今年の違反件数が、既に昨年1年間の25倍以上に達し、住民からの苦情も相次ぐ。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、地元の漁協がこれまで駐車場に使われていた漁港の敷地を進入禁止にしたことや、屋内レジャーを敬遠した人が海に押し寄せているためとみられる。若松署は異例の対策班を組織して巡回を強化、近隣の有料駐車場利用を呼び掛けている。

 「例年のこの時期はこんなに路上駐車はなかった。道は決して広くない。車の出し入れに支障が出ることもある」。岩屋海岸近くで約30年暮らしている男性(70)は不満を漏らす。4月7日に出された政府の緊急事態宣言前後から、自宅前の市道に釣り客らの路上駐車が目立ち始めたという。

 近くの岩屋漁港の敷地は、北九州市と地元の「ひびき灘漁業協同組合岩屋支所」が共同で管理。多くの釣り客が、この敷地に駐車していた。ところが4月中旬以降、新型コロナの感染防止のため、敷地出入り口を閉鎖。路上駐車に拍車がかかったとみられる。

 同漁協岩屋地区の本田政安代表理事(73)は「感染対策に理解してほしい。ここで感染が広がれば、風評被害も免れない」と話す。

 同署によると、4月下旬からの大型連休や週末を中心に、岩屋漁港周辺で駐車への苦情が急増。署は交通課を中心とした対策班を組織し、巡回と取り締まりを強化した。路上脇には駐車防止のため、地元住民などが三角コーンを設置し、ロープを張るなどしているが「それをどかして駐車したケースもあった」(同署)という。

 駐車に関する署への通報は、昨年1年間で約30件だったが、今年は6月7日現在で60件と倍増。海岸線沿いの道路を含む約500メートルの範囲で摘発された駐車違反は、昨年1年間の6件から、今年は158件(同日現在)に激増した。

 違法駐車をしていた北九州市内から来たという20代男性は取材に対して「時間に余裕ができて、遊ぶ場所も限られるので来た。(違法駐車は)地元の人への配慮が足りなかった」と反省していた。

 地元の男性は「遊びに来るのはいいけど、マナーは守ってほしい。不必要な対立は生じさせたくない」と話す。岩屋海岸近くには海の家が管理する有料駐車場があり、同署の南野栄一副署長は「適切な場所に駐車してほしい」と話している。 (米村勇飛)

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