池のハス、半世紀ぶり花開く 「かつての姿を」住民の奔走で復活

西日本新聞 筑後版 丹村 智子

 福岡県八女市本町の福島八幡宮の境内にある池に、地域住民がハスの花を約50年ぶりに復活させた。今年3月に植えた3株のレンコンから成長したハスが、ピンクや白の花を咲かせており、通行人の目を楽しませている。

 池は地元で「文化池」と呼ばれる幅14メートル、長さ110メートルの長細い農業用ため池。地元住民らによると、文化年間(1804~1818年)に福島城堀跡を拡幅して作られたとされる。八幡宮などの話では、50年ほど前までは水面をハスの花が覆っていたという。

 「子どものころはハスの花がきれいで、フナやザリガニ釣りをする遊び場だったのに、すっかり変わってしまった」。近くで生まれ育った焼き鳥店経営の原口隆典さん(71)は、古里の失われた原風景に胸を痛めていた。なんとか「かつての姿を取り戻したい」と知人に呼びかけ、地域住民6人で市や関係者の許可を取り付けるなどしてきた。

 池の内壁は1987年の改修でコンクリートになっているため、昨年は泥を詰めた麻袋に入れて育てたが、泥が流れ出してしまい失敗。今年は木箱に泥を詰め、芽が魚に食べられないよう防御ネットも張って守ってきた。原口さんは「追加の許可が得られれば、毎年少しずつ花を増やしていきたい」と話している。花は8月上旬ごろまで見られるという。 (丹村智子)

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