死体を踏みつけて逃げ、死体の山に隠れた 言葉を刻む(19)

西日本新聞

死体を踏みつけて逃げ、死体の山に隠れた

 (那覇市、嘉陽宗伸さん)

 沖縄本島南部を逃げ惑う中、米軍の艦砲射撃の砲弾が目前でさく裂した。気づくと母の体が覆いかぶさっていた。左胸がえぐられ即死。近くにいた祖父の息もなかった。当時7歳。「怖いと思う暇もなかった」。泥にまみれて戦場を生き延び、戦後は孤児院を転々。子どもたちは食糧難で痩せ細り「一緒に遊んでいた子が翌朝いなくなっていた」。拾い集めたたばこの吸い殻を巻き直して売り、食いつないだ。今は平和の願いを込めて俳句を詠む。「沖縄戦を生き抜いた人間の役目だ」。今年2月、82歳の時に本紙記者の取材に語った。

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