震災教訓に防災協定 宇佐市と宮城・多賀城市がリモート調印

西日本新聞 大分・日田玖珠版 吉川 文敬

 大分県宇佐市は25日、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県多賀城市と「災害時相互応援協定」を締結した。今年3月、是永修治市長が多賀城市に出向いて調印することになっていたが、新型コロナウイルスの影響で中止。今も収束には至っていないため、ビデオ会議アプリ「Zoom」によるリモート会議形式で両市長が調印した。

 大震災時、多賀城市は津波で市の3割以上が浸水。1万棟以上が全壊や半壊などの被害を受け、市民156人が死亡した。

 是永市長は10年、歴史的なつながりがあった奈良市と多賀城市の友好都市協定で立会人を務めたことが縁で、同市を積極支援。膨大な被災家屋の確認が必要な罹災(りさい)証明の発行業務に市職員延べ10人を半年間派遣。その後も市職員有志計20人が夏季休暇などを利用し、ボランティアで同市の業務支援を続けたという。

 一方で、3年前からは多賀城市の職員を講師に招いた防災研修会も実施。宇佐市はそれらの知見も生かし、災害時の業務継続計画(BCP)を策定するなど、信頼醸成とともに成果も上げてきた。

 協定では、災害が発生した場合、食料や水、生活物資の提供をはじめ、職員や車両の派遣も行う。被害が甚大な場合は、相手側からの要請を待たず、自主的に応援できることも定めた。

 調印式で、多賀城市の菊地健次郎市長が「友好交流の深まりを感じる。より一層の協力をお願いしたい」とあいさつ。是永市長は「防災にとどまらず、町づくり全般に関しても力を合わせていきたい」と応じた。

(吉川文敬)

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