<日々を過ごす 日々を過(あやま)つ 二つは 一つことか…

西日本新聞 オピニオン面

 <日々を過ごす 日々を過(あやま)つ 二つは 一つことか 生きることは そのまま過ちであるかもしれない日々>。吉野弘さんの詩「過」から

▼昨日の本紙「こどもタイムズ」に掲載された福岡県の小学6年、三小田陽(さんこだひなた)君の「おとなに聞いてほしい」を読み、この詩を思い出した。休校の遅れを取り戻すため授業が増え、夏休みは短縮。運動会などもなくなった。体育や行事で活躍する子もいるのに

▼暑い夏にマスクをし、友達と距離を保ち、急いでたくさん勉強する。「考えただけで息が苦しくなり、学校に行くのがつらいと感じます。僕たちはロボットではありません」

▼「子どもの時にしかできないことがたくさんあります。勉強も大切なことだと思いますが、友達と遊んだり、ケンカして仲直りしたりして学ぶこともとても大切だと思います」。12歳の言葉に大人はただうなずくしかない

▼「このまま詰め込むしかないのでしょうか。本当に他にできることはないのでしょうか」。道を示すべき大人も思い悩み、過ちを重ねながら日々を過ごしている、と正直に言います。だから君たちの声を聞き一緒に考えたいのです

▼吉野さんにこんな詩も。<「歩」は「止」と「少」から出来ています。 歩く動作の中に 「止まる」動作が ほんの「少し」含まれています>。少し止まってまた歩きだす。今度はもっと遠くまで。そうして日々は過ぎてゆくのでしょう。

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