春はたけのこ…中学生が創作「枕草子」 秀作ぞろい、ラジオで紹介

西日本新聞 北九州版 石黒 雅史

 「春はあけぼの…」で知られる清少納言「枕草子」の書き出しを借りてオリジナル文章を書こう-福岡県みやこ町の豊津中で国語を受け持つ非常勤講師の泉尚也さん(65)が、2年生の授業で出した課題に、自身が驚くほどの秀作が集まった。「春はたけのこ…」「春は運動会…」などみずみずしい感性で季節感を表した3編を、自ら出演する地域FMラジオ番組で紹介、リスナーからは感動したとのメールが寄せられた。泉さんは「多くの人は今の中学生の感性を知らないから、心を洗われるんでしょう」という。

 泉さんは2015年に高校教諭を定年退職後は非常勤講師をしている。豊津中では2年目。5月下旬、2年生2クラス(計42人)で「枕草子」を題材に2時限講義し、3時限目を作文に充てた。

 「春はたけのこ。山の中で、たくさんの竹の中にひょっこりと生えている。食べると、コリコリシャキシャキした食感がよい。

 夏はそうめん…

 秋はサンマ…

 冬は鍋…一人で食べるより大勢で食べる方がおいしく感じられるのもよい」

 食べ物で季節感を表現した。「タケノコの生えている様子なんか、都会の子ではできない表現でしょうね」と泉さん。

 ほか2編は「春は運動会…かいた汗の量だけ思い出に残る」「夏は朝顔…枯れ始めても、新しい花を咲かせるための贈り物(種)を残していくのは美しい」と行事や花で表現している。

 豊前市在住の泉さんは教諭退職1年前から、築上町の第三セクター「東九州コミュニティー放送」(愛称スターコーンFM)で月1回、日本の古典文学を紹介する番組「もっと知りたい日本の文化」に出演している。3編は「創作『枕草子』」と銘打って25日朝の番組(約15分)で紹介した。

 泉さんは「若者の斬新な視点で、大人が気付かないところに目が届いている」と指摘。1カ月間は毎週火曜の朝や第2、第4土曜の夕に再放送される。

 学校側は放送を録音したCDをFM局から入手、29日の給食時間に校内放送で流す予定で、他の秀作を含めて掲示も考えているという。同中の吉田武志校長は「表現力の豊かさに感心する。全校生徒に聞いてほしい」と話していた。 (石黒雅史)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ