サッカーの先輩へ「ラストマッチを」 中2が企画、感染対策も奔走

西日本新聞 社会面 玉置 采也加

 先輩たちにラストマッチを-。新型コロナウイルス感染拡大の影響で引退試合がなくなった中学3年生のために、福岡市早良区の中学2年松本京之介さん(14)がサッカー大会を企画した。会場の確保から感染対策まで、ほぼ1人で奔走。大会本番の11日を前に「大切な思い出づくりのため、ぜひ出場してほしい」と参加を呼び掛けている。

 松本さんは同区の西南学院中サッカー部に所属。5月26日の練習中、3年生の最後の大会になるはずだった今夏の市中学校総合体育大会が中止になったと顧問の教諭に告げられた。3年生はうつむいたまま、黙って聞いていた。小学校の頃のクラブチーム、学外で所属するサッカーアカデミーの先輩たちが悔しがる姿も脳裏に浮かんだ。

 「先輩たちはどんなにショックだろう。自分の力でお世話になった全ての3年生に恩返しをしよう」。そう思い立ち、大会開催を計画。父親に相談すると「何かあったときは責任を取るから、好きにやりなさい」と背中を押してくれた。

 最も気を使ったのは感染予防策だった。体育の授業の注意点をまとめたスポーツ庁の文書を参考に、参加者は手指の消毒を徹底して必ず検温し、体調が悪い人は参加できないルールにした。熱中症対策のため開催時間は夕方に設定した。

 大会名は「ぼくらの中学ラストマッチin福岡」。試合会場の確保や消毒液、横断幕の購入などにかかった約12万円は、自分の貯金から出した。

 会員制交流サイト(SNS)を通じて参加を呼び掛けると、小学校時代の先輩たちから連絡があった。「ありがとう。楽しみにしてるよ」。賛同した地元の人や同級生、サッカー関係者らが撮影や救護の担当を引き受けてくれた。松本さんは「準備は大変だったけど、諦めたくなかった。1、2年生にも参加してもらい、3年生の思いを受け継ぐ場にしたい」と意気込む。 (玉置采也加)

   ◇    ◇

 大会は11日午後6時から、福岡市東区の福岡フットボールセンターで。学校のサッカー部やクラブチームに所属している全国の中学生が対象で、定員は33人。当日3チームを編成し、1試合10分で計6試合行う。応募締め切りは7日。大会のホームページはこちら。

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