レジ袋有料化 脱プラへ生活を改めよう

西日本新聞 オピニオン面

 買い物後の商品を入れるプラスチック製レジ袋が今月から、全国の小売店で一斉に有料化された。無料だった大手コンビニの店でも1枚3~5円の有料に切り替わった。店頭で戸惑った人も少なくないのではないか。

 商品の持ち運びに使われた袋の多くはそのまま、ごみとして処分される。これを減らそうと国が容器包装リサイクル法の省令を改正し、小売業者に有料化を義務付けた。これを機に私たち一人一人が意識と行動を変えれば大幅な削減が可能だ。

 今回の有料化で、持ち手のあるプラ製レジ袋を客に無償で提供することはできなくなった。厚手で繰り返し使えるものや海洋で微生物に分解されるもの、生物由来の原料を25%以上含むものは、その対象外とされた。

 衛生面や感染症対策の配慮から、この対象外の袋を無償で配る外食チェーンもある。そうした店も可能な限りエコバッグや紙袋の活用に取り組むべきだ。

 買い物袋の有料化や辞退した際の値引きなどで削減に取り組む店は以前からあった。独自の条例で有料化を推進する自治体もある。それでも全国のスーパー全体の買い物袋辞退率は5割前後で頭打ちになっていた。

 国内のレジ袋の消費量は、環境省によれば、全国民が毎日1枚使っている見当だという。関連の規制が先進諸外国より遅れたことで、大量消費が続いてきたと考えていいだろう。

 環境省の調査では、先行して有料化した店ではレジ袋の辞退率が7割以上で、9割を超すケースもあった。無料での提供の中止が消費量削減に有効なことは間違いない。

 レジ袋を1週間に1枚ももらわなかった人は現状では3割にとどまる。これを年内に6割に高めるのが環境省が掲げた目標だ。身近なレジ袋の有料化は、利便性重視のライフスタイルに変革を促す好機ともいえる。

 レジ袋の削減はプラごみを減らす入り口となる。ただ国内で使われるレジ袋は年20万トン程度で、プラごみ全体の2%強にすぎない。全体の減量にはまだまだ幅広い取り組みが不可欠だ。

 国の「プラスチック資源循環戦略」は2030年までに使い捨てプラの25%排出抑制などを目指している。国際的に出遅れた脱プラスチックの行動を加速させたい。弁当の容器や食品トレーなどを含む過剰包装を改めたり、再利用しやすい素材を開発したりすることも重要だ。

 日本は、容器包装など使い捨てプラの1人当たり廃棄量が米国の次に多い。一部は海に流れ出て深刻な環境汚染を引き起こしている。海に囲まれた島国だからこそ、国を挙げてプラごみの削減に本腰を入れたい。

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